Posted:2018-2-26

vol.1

情報発信は、お客様の「一回」の旅のために。

道の駅うとろ・シリエトク in 北海道


  • 道の駅の外観

  • 情報を求めて人が集まる道の駅内の観光案内所

情報発信で北海道ナンバーワンの道の駅

「スタンプラリーブック北海道版の完走者が選ぶ、北海道『道の駅』ランキング 2016」において、110を超える北海道の道の駅の中で「地域や観光の情報提供が充実していたと感じた『道の駅』」で3年連続、さらに「道路や天気の情報提供が充実していたと感じた『道の駅』」で2年連続1位を獲得したのが、斜里郡斜里町にある道の駅「うとろ・シリエトク」だ。

スタンプラリーブックの利用者アンケートでも「わかりやすい」「丁寧」「完璧」など、軒並み評価の高いコメントが並ぶ。その取り組みについて、知床斜里町観光協会の林典幸管理課長にお話を伺い、利用者に評価されるポイントを挙げていく。

完走者が選ぶ北海道「道の駅」ランキング2016 (PDF)

01きれいに情報発信を行う


  • 道の駅の外観

  • 情報を求めて人が集まる道の駅内の観光案内所

まずは、「きれいに」ということ。これは情報のわかりやすさにも大きく影響する。パンフレット置場は1日に数回スタッフによって整理され、ポスターもまっすぐ、きれいに貼られている。見回って、期限が切れたポスターなどをすぐ張り替えることも忘れない。

02タイムリーな情報発信と季節ごとの情報発信


  • ホワイトボードの情報は、1日に何度も更新される。

  • 天気や道路の情報の他、周辺の宿泊状況もわかって便利。

ホワイトボードを使って、天気予報や道路情報、観光船の運行状況などを1日に何度も最新の情報に書き換えている。これがこの道の駅の最も特徴的な取り組み。また天気予報によって雨なら施設、晴れなら自然を満喫するスポットなど、おすすめ情報も逐一変えている。

知床(ウトロ)の美しい夕陽の写真撮影にも便利な日の入時間なども掲示している。また、写真スポットでの撮影方法などのアドバイスもある。

03自分たちの「当たり前」で考えず、利用者目線の情報発信を心がける


  • 目的地までの所要時間がわかるので、土地勘のない観光客にはありがたい。

  • 地図だけではわかりにくい場合には、写真を使った道案内も。

例えば、北海道は広く、道内の移動には思った以上の時間がかかるということも、道外から来る観光客にとっては「当たり前」のことではない。そのため、観光スポットなどを紹介するにしても、目的地までの移動距離と時間、場合によっては写真を使った道案内も掲示する。また観光客は、知床半島にある斜里郡斜里町と目梨郡羅臼町を訪れるというよりも、世界遺産の「知床」に来るので、自治体で観光エリアや情報を分けるのではなく、連携して観光客がわかりやすいようなエリアや情報に分けて発信されている。

すべては、お客様の「一回」の旅のため


  • 知床斜里町観光協会の林課長とスタッフの石井真実子さん

こういったわかりやすく豊富な情報発信によって、お客様が様々な情報を検索する手間を省くことができる上、混雑時でもスタッフを介さずにお客様はスムーズに情報を受け取ることもできる。これがお客様からの高評価につながっているのだろう。 最後に、林課長はこう話す。「私たちは毎日この知床にいますが、観光で訪れるお客様にとっては、知床を訪れるのは人生でこの一回だけかもしれません。お客様のその『一回』を私たちは大切にしたいと考えています。ここではお客様と同様、主役は観光地です。その主役の魅力をしっかり伝え、お客様に楽しんでもらうために陰ながら支える道の駅を私たちは目指しています。」